過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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188:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:18:46.52 ID:L/5QaS6oo



 ふと立ち寄ったコンビニで、店員と警官が話をしていた。
 今日の午前中、どこどこのコンビニに強盗が侵入して云々。
以下略



189:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:19:13.29 ID:L/5QaS6oo




 ハカセは悲しかった。俺が知らないはずの話だ。
以下略



190:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:19:56.34 ID:L/5QaS6oo

 別にまったくいないというわけではないし、話す相手もいる。避けられても嫌われてもいない。

 だが、結局ひとりなのだ。休日に遊びに行く話になっても誘われない。
 班決めになっても、一人で余る。もちろん余ったあとで誘われたりするが、それは所詮「後付」なのだ。
以下略



191:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:21:01.47 ID:L/5QaS6oo

 ひどく疲れていた。もういいじゃないか、と思う。
 これまでに楽しいことはそこそこあった。そうだ。俺は十分に楽しんだ。
 これまで以上に楽しいことなんて、どうやらこれから先、ありそうにない。

以下略



192:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:21:35.91 ID:L/5QaS6oo

 ハカセは悲しかった。なぜかは分からないが、とても悲しかった。
 この先もこんなことが続くのかと思う。あと何度繰り返されるのかと。
 それでも脱落することはできない。膝をつくことはできないようになっている。
 もう永遠に等しいほどの時間、こんなことを繰り返しているような気がした。
以下略



193:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:22:01.92 ID:L/5QaS6oo




"ズレ"る。
以下略



194:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:22:42.40 ID:L/5QaS6oo

 だが、そうまでして俺はいったい何を守りたいのだろう? 社会的な立場? 周囲からの信頼? 高慢な自己像?
 どれも最初から有って無いに等しい。何を守りたいのかもわからないのに、俺はとりあえず自分が周囲から外れないように行動する。

 どうしてだろう。
以下略



195:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:23:27.23 ID:L/5QaS6oo


 

 後輩が俺の前に姿を現したのは、俺たちが例の怪談について調査することをやめた二日後の、夕方五時を過ぎた頃だった。
以下略



196:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:24:00.27 ID:L/5QaS6oo

「旧校舎で部長たちが突然いなくなっちゃうから、わたしずっと探してたんですよ。
 シラノ先輩もハカセ先輩も消えちゃうし、どこ行ったのかと思って、本当に怖かったんですよ」

「……待って。違う。いなくなったのはお前の方だろう? 俺たち三人はずっと同じ場所にいた。あの鏡の前に」
以下略



197:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/05(土) 16:24:27.31 ID:L/5QaS6oo

「……トンボは?」

 と俺は訊ねる。

以下略



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