過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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2012/05/08(火) 18:38:26.41 ID:xltWL3yio
俺はこの話を読むたびに、巨人には子供がいなかったのだろうかと考える。
いたとしたら、その子供にもまた、ジャックを見守っていた妖女のような存在がいたに違いない。
ジャックの父親は"財宝を盗み出されたあげく殺された"が、これはジャックが大男にしたのとまったく同じことである。
以下略
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2012/05/08(火) 18:38:54.28 ID:xltWL3yio
◇
幸いというべきか、両親は帰ってこなかった。
妹に着替えを貸させて、ひとまず後輩に飯を食わせ、風呂に入らせた。
以下略
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2012/05/08(火) 18:39:29.16 ID:xltWL3yio
いわば彼女は、俺と現実との間を繋ぐ最後の紐のようなもので、彼女がいるからこそ俺はかろうじて生きていくことができていた。
彼女の存在を励みになんとかやることができた。だが、それはあまりに都合がよすぎる。
ひょっとしたら彼女は――あるいはあのティアがそうなのかもしれないが――俺の作り出した妄想か何かなのではないか。
以下略
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2012/05/08(火) 18:40:14.16 ID:xltWL3yio
扉を開けたのは後輩だった。彼女は困ったような表情で、部屋の前に立ち尽くしている。
「どうした?」
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2012/05/08(火) 18:40:40.63 ID:xltWL3yio
彼女は何かを言おうとしてここに来たのかもしれないし、それを待つのも悪くない。
第一、俺自身、彼女と少しでも長い時間、一緒に居たい気分だったのだ。
やがて彼女は口を開いた。
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2012/05/08(火) 18:41:06.39 ID:xltWL3yio
「あっちの部屋、なんかまずかった?」
「いえ、そうじゃないんですけど……」
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2012/05/08(火) 18:41:40.67 ID:xltWL3yio
「ずっと考えていたんですけど、わたしたちはどうして、あんな鏡を調べようと思ったんでしょうか」
俺は少し考えて、言った。
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2012/05/08(火) 18:42:08.11 ID:xltWL3yio
おそらく俺たちは逃げていた。何かから。それが何なのかを考えるのは後にするべきだろう。
俺は後輩の横顔を見ながら、やっぱり彼女は実在していないのかもしれない、と思った。
こんなにも綺麗な少女が現実にいるものだろうか。
以下略
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2012/05/08(火) 18:42:34.11 ID:xltWL3yio
こう考えてしまえば、なおさら世界Aが偽物で、世界Bが本物ととらえるのが正しく思える。
存在しないはずの後輩がいる世界よりは、それがいない世界の方がまだまっとうに思えるからだ。
以下略
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2012/05/08(火) 18:43:01.60 ID:xltWL3yio
「部長?」
と後輩に呼ばれ、俺の思考は途切れた。
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