過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
↓
1-
覧
板
20
288
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2012/05/09(水) 23:13:51.19 ID:VRpUIwhYo
「逃げるぞ」
と俺は言った。ハカセたち三人は状況を飲み込めていない。俺も本当のところ、仕組みに気付いてはいない。
舌打ちしたい気分だ。これが"カリオストロ"の嫌がらせなのだろう。
「どこへ?」
と後輩が言う。彼女の声には緊迫感がなかった。
そもそもなぜ逃げなければいけないのか、今、何がどうなっているのか、彼女は分かっていないのだろう。
俺はトンボの背に隠れた鏡を見据える。一歩足を踏み出すと、猫ががなり声をあげて飛びかかってきた。
右手の指先に強烈な痛みを感じ、咄嗟に振り払う。血が滴った。噛まれたのだ。
四匹の仔猫は俺たちを囲んだ。トンボは高見の見物をしている。
悪い夢でも見ている気分だった。たった四匹の仔猫に、どうしてこんなに怯えなければいけないのだ。
俺の指は抉れていた。跳躍力を見た時点で分かっていたが、ただの猫ではない。
俺はハカセとシラノを急き立て前に進ませた。彼らは状況を分かっていないながらも従う。
(俺は階段を"昇る"ように彼らを急き立てた)
そうこうしている間も、猫は頭上を飛び交った。足に、腕に、首筋に、噛み付こうとしてくる。
俺は避けるのに精一杯だった。自分がどうしてこんなことをしているのかもわからなかった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
445Res/341.41 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1335277270/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice