過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:17:47.14 ID:Cz0n/SBjo

 天気だとか、季節だとか、勉強だとか、食べ物だとか、せいぜいがそんなものだ。
 同じ部に入ったのも、部を選ぶ期間を共に過ごしていたからだという気分が強い。

 だからといって、俺はシラノに特別な感情を抱いたりしなかった。
 シラノの方もそうだろう。俺たちは結局、お互いに興味がなかった。

 俺は自分にしか興味がない人間だし、シラノは自分自身にすら興味がない人間だった。
 そんな者たちが一緒にいたところで、何かが起こるわけでもない。
 
 シラノに必要なのは、彼女に興味を持つ人間だった。彼女に対して積極的に影響を与えうる人物だった。
(そんな人間が本当に存在するのかどうかは別の話だ)

 彼女の方に友人ができると、俺たちは部活の時間以外はほとんど話さなくなった。
 だからといってどうというのではない。

 あるときシラノは、「君が何を考えているのかさっぱり分かりません」と言った。

 シラノ、俺も同じだよ。
 俺だって自分が何を考えているのか分からないんだ。
 きっと自分のことしか考えていないんだと思う。

 君のことなんてこれっぽっちも考えていないんだ。




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