3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]
2012/04/29(日) 13:18:30.60 ID:NtxCfnkio
――相変わらず不用心に開けっ放しの唯の部屋の扉をくぐると、意外にも珍しく机に向かう唯の背中が見えた。
律「お? なんだー? 珍しく勉強でもしてるのかー?」
唯「わぁっ!? り、りっちゃん……と、みんな?」
律「……どうしたんだ? そんなに驚いて」
晶「やましい事があるならドア閉めとけよ」
唯「べ、別にそういうわけじゃ……」
晶「っていうかそうでなくても閉めろ!」
唯「あ、あはは……はい……」
とか言いながら、唯は机の上の紙切れか何かを隠した……ように見えた。
部屋に入ってきた時も唯の背中で見えず、今だって上手い具合に身体で隠していたから確証はないけど。
でも唯の慌てようを見るに、追求しないほうがいいんじゃないか、と思う。他のみんなだって気にしていないようだから。
みんなが気づいているのか気づいていないのかはわからないけど、わからないほどにそれに触れようとしていないから。
菖「遊びに来たんだけど、お邪魔だった?」
唯「う、ううん! 大歓迎だよ!」
菖「そっか、よかった。じゃあ澪ちゃん、お菓子を!」
澪「はいはい。夜だから少なめにな」ガサガサ
唯「わーい」
晶「おまえら食ってばっかだよな」
律「高校時代はムギに餌付けされてた部として有名だったからな!」
紬「えっへん!」
幸「……ホントなの? 澪ちゃん」
澪「……まぁ、あまり否定できない」
晶「苦労してたんだな……」
――そんなこんなでしばらく普通に食べ、遊び、喋ったものの、見た感じはやっぱり普通の唯のようだった。
律もさりげに気にかけているようだったけど、日付が変わってお開きになるまでに唯があの表情を再度見せることはついぞ無かった。
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