過去ログ - 唯「バドミントン部に入ることになりました!」
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25: ◆YgQRHAJqRA
2012/05/03(木) 09:32:32.45 ID:9FBOFmtZ0
家を出ると、夏の朝の日差しが容赦なく唯に照りつける。
雲ひとつ無い快晴の空を見上げ、唯は微笑んだ。

(今日も暑くなりそうだな〜)

唯はショートヘアの髪をサワと風になびかせて、踵返した。

―――

集合場所に向かう途中、唯は緩やかな坂道を上がっていた。
ジリジリと照りつける真夏の太陽は、額に汗をかかせる。

「ふう・・・ふう・・・」

少し息が切れる。
汗のせいで前髪がおでこにはりついて、少し不快だった。

ドンッ・・・ 誰かにぶつかった。

「あ、ごめんなさい!」

「いえいえ、こっちも前をよく見ていなかったので・・・」

さらりとのばされた、金色に近い髪。そして穏やかな口調。
上下とも綺麗な純白の衣服に、唯は少し息を呑む。
スカートが風でひらりとはためくと、唯は今までじっと初対面の相手を見ていたのを思い出す。

「どうかされました・・・?」

「い、いえ、すみませんでした」

「・・・あれ、あなたって・・・昨日大会に出てませんでした?」

「あ、はい・・・」

なぜそのことを知っているのだろう。と唯は不思議に思う。
同じバドミントン選手なのだろうか。

「私、琴吹 紬って言います。よろしければお名前を聞いてもいいでしょうか?」

「あ、平沢 唯です!よろしくお願いします」

少し緊張して、唯は深々と頭を下げた。

「昨日の平沢さんの試合、見ていて物凄く感動しました」

「え、そんな・・・」

「謙遜しなくても・・・それと、敬語はいいですよ」

「あ、・・・うん」

「よかった、いつもみんなにそう言ってるのに、遠慮するの」

「そうなんだ・・・」

「そういえば、今から部活に行くの?」

「うーん・・・、部活・・・みたいなものかな?本当はみんなでお出かけするだけなんだけど・・・」

それを聞くやいなや、紬は目をらんらんと輝かせて言った。

「ご一緒していいかしら!」

「え、うん!もちろん!・・・」

ただならぬ勢いに、若干引き気味の唯は、思わずOKと言ってしまった。

(ど、どうしよ・・・)


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