過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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254: ◆hZ/DqVYZ7nkr[sage]
2012/06/22(金) 01:43:32.09 ID:TMLC1M90o

〜〜〜

コーヒーを使い慣れた自分のカップにいれると、一方通行はそれを芳川に差し出した。

「懐かしいわね、これ」

芳川は礼を言いながら受け取ると、使い慣れた懐かしいカップを見て微笑んだ。

「そォだな」

そして、二人は一口ずつ飲む。

「これも、懐かしい……」

芳川は嬉しそうに、そうつぶやいた。

「豆はいつも俺らが飲ンでるのと変わらねェぞ?」

一方通行は不思議そうに聞く。

「この街で、この家で、あなたが淹れてくれるコーヒーは特別なのよ」

大切そうに、もう一口飲んだ。

「あなたが消えた時、自分でコーヒーを淹れて飲んでも全く美味しくなかった。
美味しいコーヒーが飲みたいなって、ずっと思ってた。
それを、思い出したわ」

一方通行が帰って来てくれた事を、今更もう一度嬉しそうに話した。

「桔梗、安心しろ」

一方通行も当時の事を思い出しながら、話す。

「もう、お前を置いて何処かに行ったりしねェよ。
そンでさ、ありがとうな」

「心配なんてしてないわよ、信じてるもの」

「そっか、ありがとう」

「何がよ」

芳川はクスクス笑った。

「俺を、助けてくれてそして、信じてくれて」

「ほんと、馬鹿ね……」

芳川はそっと隣に座る一方通行の手を握った。



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