過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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263: ◆hZ/DqVYZ7nkr
2012/06/23(土) 23:41:17.95 ID:fw+XU7Vko

〜〜〜

「何、読んでるの?」

学園都市外の小さな家、そこで二人は暮らしていた。
一方通行が式を終え直ぐに買ったそうだ。

多少の罪悪感はあったが、やはり新婚なのだから二人きりでいたい。
あの家で四人で暮らすのも楽しいが、それは垣根とミサカ00002号のためにもならないと一方通行は思ったらしい。

「ン、指南書……とでも言えばいいンかな?」

イタリア語だろうか、もしかしたらフランス語かもしれない。
とにかく、外国語で書かれた本をめくりながら一方通行はそう答えた。

「指南書って……なんの指南書なのよ」

芳川は意外そうに、さらに聞いた。

「そりゃあ……」

一方通行は言いながら、何かを思いついたように立ち上がった。

「どうしたの?」

「いや、早速実践してみようかと思ってな」

「実践?」

キョトンとして聞き返す芳川を優しく抱きしめる。

「ちょ」

「……第一に」

「え?なによ?どうしたのよ、急に」

「第一に、日々妻を愛しそれを態度で示すこと」

少しだけ、力を強くする。

「……十分よ」

「第二に、家事は分担する事」

「それも、十分よ。
それに、どちらかというとあなたの方が働き者じゃない」

「……第三に」

一方通行は芳川を離すと、まっすぐ瞳を見つめた。

「日々のキスを忘れないこと」

「え?あ、ちょ……ん……」

そして、そう言うと――――。

〜〜〜

「良い夫になるための百の事……なんというか……あなたって、アホよね」

その日の夕方、芳川の膝をまくらにソファで安心しきった表情で眠る一方通行を撫でながら芳川はおかしそうに笑った。

「……大好きよ」

そして、起きないようにそっと、おでこにキスをした。

〜〜〜

とある日の一方通行と芳川さん
この二人は落ち着いた感じでいちゃいちゃしそうだよねって話


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