過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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◆hZ/DqVYZ7nkr
[saga]
2012/05/13(日) 00:03:18.47 ID:j7YOYfo/o
ニヤリと笑う。
「お前に、一方通行は救えない。
もう、誰にも救えない」
先ほどと声色は変わっていないはずなのに、その声は絶望への道のみを大きくした。
「……いつ、一方通行と帝督はあなたにとって無価値な物となったの?」
「上条当麻――幻想殺し―― の精神が安定する兆しをみせた日からだ」
「じゃあ、あの時帝督を助けたのはまだ必要だったからという事なの?」
「……第二位?」
アレイスターの表情に僅かだか変化があった。
―― 上条君が落ち着いたのって、あの三人が大怪我した日よね?
上条君、帝督、一方通行があの日、怪我をした原因を……知らない?
「……アレイスター・クロウリー、もしも、一方通行に何かあったら―― 私はあなたを許さない」
こちらが何かを掴みかけたという事を、悟られる前に芳川は自ら身を引いた。
「許さない、か。
だがお前に何ができる、芳川桔梗」
アレイスターは僅かな違和感を覚えたまま、芳川を外へと飛ばした。
「……何ができる、ですって?
私はあんたが壊そうとした物を救える、あんたの言葉なんか信じない。
一方通行は必ず、私達が救って見せるわよ」
窓のないビルの外へと飛ばされた芳川は、背後にあるその建物に向かって、そう言い切った。
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