過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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54: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/05/17(木) 00:01:43.92 ID:049nMs0ao

「あ、初春と白井さんもあとで来ますよ?」

そして、思い出したようにそういうと、佐天はぼんやりし始める。
そして、すぐにそれに飽きたのか鞄から教科書を取り出してパラパラと読み始めた。

「はぁ、自分だけの現実って何だろうなぁ……。
これがよくわからないんだから、やっぱ私には無理なの、かなぁ」

『自分だけの現実』という単語が目に付き、そこを開くと佐天はポツリとつぶやいた。

―― 違う、無理なンかじゃねェよ……。
だって、だって……お前は俺よりも強いンだから。

「……」

だが、その口から言葉が出ることはなかった。

―― あァ、ごめンなァ……やっぱ、無理だったわ……。

「ん? あ、ごめんなさい……頑張るって決めたのに。
でも、やっぱたまには泣き言言っちゃいますよ」

微かに反応を示した一方通行に、佐天は力強く笑いながら言った。

「しょうがないですよ、たまにの泣き言は……。
人間ですからね、私も、そして一方通行さんも。
しょうがないけど、初春や御坂さんや白井さんに聞かれるとまた、心配かけちゃうから……あ、そっか」

佐天は何かに気がついたように声を少し大きくした。


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