過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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9: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/05/01(火) 12:18:26.39 ID:CzeVlro+o

「そっか……俺は……消えてしまえばいいと思っていた俺自身でさえも、今大切に出来ているのか……。
人を大事にするって事の意味がまた、わかったような気がするよ」

―― 自分の事を大切にできない奴に、守れるものなんかありはしないんだよな。

そう思えるようになったのは誰のおかげは言わなくてもわかっている。
だけど、上条はそれを言葉にしたいと思った。
しなくてはいけないと思った。

「インデックス、ありがとう」

「なにが?」

「色々だよ。
お前と出会ってなかったら、俺は一生一人で一生苦しんで、一生救われなかった。
だから、ありがとう。
お前との出会いは俺の人生に光をくれたんだ」

「……なんか、恥ずかしいね」

インデックスは照れたように笑う。
上条も穏やかに笑った。

「でも、とうま、こちらこそありがとうなんだよ」

「え?」

「私だって、とうまがいなきゃずっと縛られたままだったもん。
かおりやすているとも今みたいに笑えなかった。
私に笑顔をくれたのも、とうまなんだよ」

この二人はきっと大丈夫だろう。
二人は二人でひとつの大木になったのだ。
雨にも負けず、濁流にも流されない、一本の大木に。
この先なにが起ころうとも、二人は負けないだろう。


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