過去ログ - ヴェント「安価でツンデレを克服したら、フィアンマに告白出来るはず…よね」
1- 20
135: ◆H0UG3c6kjA[saga]
2012/05/03(木) 22:09:50.36 ID:LTTOSKeY0

髪をゆらりと揺らして、ヴェントが口ごもる。
何故呼び出されたのかすら分からないまま口を閉じていると、目の前の女はおずおずと口を開いた。
ひどく言い淀んで、黙って、視線の先を宛てもなく彷徨わせ、もじついて。深刻な、というよりも、真剣な、と喩えるのが一番と言える、至極真面目な表情。
いつもより格段に薄い化粧と(此方の方が美人だ)、柔らかそうな、適度に透ける生地。淡黄色のドレス。
細腕を後ろ手に回して手を組み、やや胸元を強調するポーズで俯きがちに赤面する女性。
何処ぞの夢見がちなお姫様と見紛う可愛らしさと美しさとには、どんな男も目を惹かれる事だろう。

「私は、」

言いにくそうに、ヴェントが切り出す。少々上擦った声音は、緊張しているからだろうか、震えている。
何だ、と聞き出す形で相槌を打つと、ヴェントの身体が強張った。
そんなに深刻な事なのか、と重ねて問いかける。そうよ、といつもより刺々しさの抜けた弱々しい声で返答が返された。
只黙ってその言葉を待つ。それから5分程して、ようやっと、ヴェントは俺様にどうしても伝えたかったらしい言葉を口にした。



「フィアンマが、好き。……だいすき」


思わず耳を疑い黙っていたのをどう取ったのか、大好き、と付け加えた。
どの様な意味なのか等と再度聞き返し、わざわざ言わせる程鈍くはない。
なら、この言葉に、告白に対し、自分はどう思っているのか。
鼓動が早鐘を打つ。気まずさにも似た感覚に黙りこんで、返すべき言葉をよくよく脳内で吟味する。


「俺様は、」




<告白を受けますか?>

1.はい(自分も好きだと肯定する)
2.いいえ(自分はそういう意味で好きではないと拒絶する)

>>3


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
167Res/91.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice