過去ログ - 貧乏神「私がメイドですかッ!?」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/01(火) 20:08:05.91 ID:BKntfQyDO
貧乏神「そ、そもそもっ! なんで私が出ていかなければならないんですか!?」
弁財天「貧乏神なんだし、1つ場所に留まるなって事じゃないかなー?」
貧乏神「ここの部屋の住人さんは高齢のおじいさん1人です! 私がいてもいなくても年金しか収入が無いから影響がほとんど無いんですよ!」
弁財天「優しいなー、他人に不幸が行かない配慮かー」
バカにするような間延びした声を出しながら、しかし弁財天は少し表情を曇らせた。
弁財天「ここのじいさんの家、近々娘夫婦が住みに来るらしいんだわ。後ろ、手の込んだ人形あるっしょ?」
貧乏神「……う」
振り返らずとも、長年暮らした押し入れの様子は記憶している。
貧乏神の背後には、色褪せた、しかし今もおじいさんの手で念入りに補修され続けている人形の山がある。
それはあたかも家族の強い絆が途切れていない事を示しているようだった。
貧乏神「……う、うぅ」
弁財天「な? お前も幸せな家族が不幸になるのを見たくないだろ?」
貧乏神「な、ならせめて次の宿くらいは用意してください!」
弁財天「貧乏神の宿は貧乏神しかわからんよ、自分で探しな」
貧乏神「そ、そんなー」
にべもなく突っぱねられ、貧乏神は深くうなだれた。
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