15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/01(火) 22:20:10.91 ID:BaNO6aKD0
「それからもう一つ。
言葉にしても伝わらないこともある、でも、例えそのどちらだとしても、相手のことを思うのをやめてはだめ。
自分は自分の世界で生きているのよ。
そしてその世界は私たちが見たり、感じたり、考えたことの結果としてできているの」
私に向けた真剣な言葉は、そこで拡散せず、私の世界の一部になった。
僕の目を見てそう言うあずささんの瞳は、少女とは違う、大人の女性の強い意志を湛えていた。
「そうですね、多少は柔らかくなったと思っていましたけど、まだまだ硬いみたいです」
「何でもノリと気合だけではないんだ……」
「コーヒーでございます」
「遅っ!」
えっ、今の千早のリアクション!?
「うふふふ」
「ち、違うの!
いままで真剣な話し合いをしてきて、結構前に頼んだコーヒーが今になってきたから、
タイミング的に、さっきのパフェはすぐ出てきたのにどうしてとか思って、
これはあれよ、いわゆる一つの……」
「あはは、あずささんの言ったことって、こういうことなんじゃないかな!
表情もキラキラってしてたよ!」
……こういうことなのかしら、
今まで私ができなかったこと。
今まで私に足りなかったもの。
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