8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:15:00.55 ID:KtDbDKgO0
自転車を降りた俺は朝比奈さんの側に駆け寄る。そりゃこのまま一人帰るのは気が引けるんだが、ハッキリ言ってどうすればいいのかなどと具体的な案は出てこない。
暫く考え込んでみる。
よし……こんなのはどうだろうか?
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:16:20.81 ID:KtDbDKgO0
手につばを吐き、作戦決行。
パイプに掴まった俺は一気によじ登る。
深夜なので人目に付かないように静かに登っていく。こんな場面を見られりゃぁ通報モンだぞ。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:18:07.24 ID:KtDbDKgO0
「…………」
ソレは机の上に転がっていた。
先ほど言ったと思うのだが、部屋も綺麗に整頓されており……彼女をイメージさせるには……
だが、ソレはそんなイメージを簡単にぶっ壊してしまうような超弩級アイテムだった。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:20:11.41 ID:KtDbDKgO0
――――――――――――――――――――――――――――
次の日、そんな出来事があったにも関わらず、学校生活は平穏そのものであった。
特に変わった話題も無く授業はつつがなく進み、谷口や国木田と弁当を食べながらアホな話をしている最中だった。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:21:46.12 ID:KtDbDKgO0
「何も見てない? キョンくん! 机の上に……その」
「何かありましたっけ? 朝比奈さん俺……あの質問の意味がよく分かってないんですけど。机の上に何かありましたっけ」
それを聞いた朝比奈さんは半ばほっとした表情を向けるとその場にヘナヘナと倒れこんだ。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:24:18.42 ID:KtDbDKgO0
「さてと、やるか」
時計を確認すると午後11時。
何だかこの時間には昨日の失態を思い出しそうになるのだが、プライベートな時間といえばこの時間しかかなろう。妹も寝静まったであろうこの11時と言う時間は俺の一人の時間真っ只中である。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:26:50.61 ID:KtDbDKgO0
とまぁ、本日のオカズが決定した所で、部屋に戻ったワケだが。
「こ、こんばんわ」
「…………」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:28:48.60 ID:KtDbDKgO0
「じゃあまた朝比奈さんの家までお送りしますよ」
ここまで紳士的に振舞う今の俺はきっと……世界でも屈指の男前以外何者でもないはずだ!
「あの……キョンくん」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:30:29.34 ID:KtDbDKgO0
「キョンくん。ごめんね……こんな事ばかり起こっちゃって、あたし何も見てないし、キョンくんに言及する気もありませんし、あの……元気出してくださぁい」
「なんとも……思わないから」
なんとまぁ素晴らしい彼女だろうか。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:32:09.27 ID:KtDbDKgO0
慌てて隠す朝比奈さんは、隠れていないのに気がつくとソレをパジャマの胸の部分に入れてしまった。そして俺を見つめること5秒くらいだろうか。その惨事を認識したであろう彼女は俺と同じくベットの端に頭からダイブするとそこから動かなくなってしまった。
「うぅ……こんな事あんまりですぅ」
「ま、まぁ落ち着いてください。俺は……俺は何も見てませんから」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:34:07.17 ID:KtDbDKgO0
「キョンくん〜〜〜」
と、部屋の外から声が聞こえる。しまった!
さっきの朝比奈さんの金切り声で起きちまったか?
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