過去ログ - さやか「あたし……もうゾンビなんだよ!」大道克巳「それがどうした!」
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30: ◆mbgGrCikwU[saga]
2012/05/06(日) 08:02:33.22 ID:2BjbY47V0
「どうしたの二人共?」

 後ろから話しかけてきたのは担任の教師。

「先生……マミさんって……?」

「ええ、大変だったらしいわね、風邪をこじらせちゃって一人暮らしだから大変だったって。
 救急車で運ばれたから学校への連絡が遅れちゃったみたい。
 そういえば二人共巴さんが仲よかったよね。
 顔を見せてあげたら?」

「は、はぁ……ありがとうございます」

 担任の教師はそのままどこかへ行ってしまった。
 マミがゆっくりとこちらに近づいてくる。

「あら、鹿目さん、美樹さん、ごめんなさいね心配させちゃって」

 ニコリと笑って巴マミはそう言った。

「あ、え、あ、い、いえ!」

「マミさんがお元気そうで何よりです!」

「あらあら、そう言ってくれると嬉しいわ」

 


“今夜九時に二人であの病院の屋上まで来て”



 まどかとさやかの頭の中にマミの声が響く。
 二人が振り返るとマミは既に彼女の友達と一緒にどこかに行ってしまっていた。

「今夜九時……」

「うん」

「今夜九時に病院の屋上だって」

「……行くしか無いよね」

「当たり前だよ」

「でもその前に……」

 さやかが思い浮かべていたのはこの数日で彼女たちの信頼を勝ち得ていたあの男の顔だった。



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