過去ログ - さやか「あたし……もうゾンビなんだよ!」大道克巳「それがどうした!」
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39: ◆mbgGrCikwU[saga]
2012/05/06(日) 08:10:33.02 ID:2BjbY47V0





            「 ル ナ ァ ! 」





「ヘ・ン・シ・ン♪」

 マミはLという文字が刻まれたUSBメモリ状の物を天に向けて高々と投げ上げる。
 折りしも満月、世界に満ちる月の灯を吸い込んで幻想の記憶はこれ以上ない眩さで輝く。
 クルクルと回転してまるで満月のように辺りに黄色い優しい光を撒き散らすルナメモリ。
 マミは自らの服の胸元を大きく開けてそれを迎え入れる。
 彼女の胸の谷間の中へと吸い込まれるルナメモリ。
 澄み切った音と共にマミの眼が黄色く輝いた。
 辺りに満ちる光。
 それが消えるとそこにはまるで魔女と魔法少女の中間体のような姿の巴マミが居た。
 人間の時の美しい面影は無い。

「マ、マミさんが化物に……!?」

 さやかのソウルジェムが薄く墨を流したかのように濁り始める。

「おいさやか!?」

「なんでこんなことに……マミさん
 ……魔法少女には絶望しか残ってないっていうの?」

「さやかちゃん……」

「マミさんが……マミさんが……私たちのせいだ
 元はといえば私達が……」

 さやかの瞳から輝きが失われていく。
 無力感、絶望、憤り、嘆き。
 そんなさやかの姿に大道は昔の己を思い出していた。

「……負けたよ財団X、よくこんな仕打ちを思いつくよ
 俺としたことがすっかり忘れちまって居たぜ!」

 さやかのソウルジェムが濁りきる前に巴マミを倒す。
 そして手持ちのグリーフシードを全て使えばさやかはまだ何とか間に合う筈。
 それが今の自分にできるたった一つのことだ。
 大道は決断した。


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