過去ログ - さやか「あたし……もうゾンビなんだよ!」大道克巳「それがどうした!」
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52: ◆mbgGrCikwU[saga ]
2012/05/08(火) 08:12:10.41 ID:4+g23aav0
「―――――なんだこいつ!?」

「私びっくりです、あなた達は見慣れていると思っていましたが?」

「佐倉杏子!それは魔女の使い魔よ!」

「―――――――遅い!」

「うわぁっ!」

 佐倉杏子を捕まえる加頭の血まみれの腕。
 
「ユートピアドーパントの力、お見せしましょう」

 加頭の右腕に白い光が集まる。

「ぐっ、あ゛ああああああ!?」

 割れんばかりの絶叫を始める杏子。

「杏子!?」

 長い時間彼女を見てきた暁美ほむらは動揺する。
 普通ならばどんなダメージを受けてもあんな声をあげる少女ではない。

「――――嘘!?」

 ほむらは気づいた。
 ユートピアドーパントに捕まった杏子のソウルジェムが恐るべき早さで濁りはじめているのだ。

「ユートピアドーパントの能力は相手の希望を吸い取る能力」

 その言葉を聞いたほむらの行動は早かった。
 自らのソウルジェムへの負担も構わずに時間を停止。
 隠し持っていたマチェットを何度も叩きつけて加頭の腕を再び切断、杏子を連れて逃げ出す。

「あなた達魔法少女から希望を奪い取れば……さてさていったいどうなるのでしょ――――なに?」

 きゅうべえから聞いていた魔法少女の特性を利用した攻撃。
 確かにそれは普通なら決まればすべての魔法少女を打ち倒せる攻撃だった。
 しかしながら彼と相対したのはすでに一度絶望を知った魔法少女と魔法少女にして魔法少女にあらざる異端の魔法少女。
 加頭順のアイディアは完璧であった。
 ただ彼は運が悪かった。

「いつの間に……私、びっくりしました」

 ゴトン、とユートピアドーパントの腕が再び落ちた。
 呆然と立ち続ける彼の周囲をお菓子の魔女にそっくりな怪物が何時までもグルグルと回っていた。




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