11: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/05/04(金) 23:40:04.64 ID:VOY4ySMs0
初春「き……刻命さん……大丈夫なんですか?」
刻命「ん?別にどうってことないよ」
震えながら恐る恐る声を掛けてくる初春に、平気と言いたげな感じの表情を向ける。
さわやかな印象を崩すことなく。
刻命「というか、こんなことで怯えてたらキリがないよ。ここには死体がごろごろ転がっているからね」
初春「そ、それは……そうですけど……」
刻命「それより、一刻も早く、友達を探さなきゃいけないのだろう?」
初春「え、ええ……」
刻命「だったら、じっとせずに行こう。僕も……」
そのまま前を振り向くと、ためらうことなく廊下を進みだす。
初春もおずおずとその後に付いていく。
刻命「妹を探さなきゃいけないからね」
廊下は辛うじて灯っていたが、薄暗い。
浮かべた優しげな表情を崩さないまま――その中を一歩一歩強く、足を踏みしめていった。
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