113: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/07/17(火) 04:05:43.41 ID:wjxL0IG/0
(前スレ>>492のB)
美琴「ここから入るなって言いたいの?だったら、他から入ればいいだけじゃない」
周囲の窓で入れそうな所が無いかを確認するため、先程のように砂鉄を磁力で集めだした。
足元の地面から、無数の砂鉄の粒子が一箇所に寄ってくる。
さらには、目の前の湖の水面が一瞬隆起しだした。
途端に、そこから黒い粒子が絶え間なく飛び出してくる。
砂鉄は1つの長い板を形作るように固まって――本館の壁に沿う桟道を作り上げていた。
由香「そ、そんなとこって……あるの?」
美琴「それを今から探すんじゃないの。いいから、しっかりつかまってて」
由香「う、うん……」
おずおずと言われるがままに、美琴の腰に小さな腕を回す。
しっかりと抱きついてきた感触を確認すると同時に、美琴は砂鉄の板の上に足を踏み出した。
そのまましゃがみこんで、右手を砂鉄の黒い板の中に突っ込む。
すると、板状の砂鉄がベルトコンベアのように、二人の体をゆっくりと前へと送り出す。
美琴「…………」
前へと進むと同時に、高度も徐々に上がっていく。
砂鉄の板の傾きを斜め上へと向けていたのだった。
1階の外側に面した窓から入れるとは限らない。
ひょっとしたら、この渡り廊下の入口のように、窓さえなくなっているかもしれない。
もし、2階や3階に入れる場所があるのなら、と考えてのことだった。
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