過去ログ - 黒子「おまじない……?」 #3
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178: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 05:04:52.69 ID:wjxL0IG/0

 美琴「ああ゛あっ!!放せっ!!ああああああっっ!!」

 体にありったけの電流を発生させる。
 電圧がいくらとか、もはや考えることなく。
 数十万Vの電流が火花となって、体表で激しく弾けだす。
 

 ??「……ぐぉぉぉぉぉぉ……」

 重低音といっていいような、腹の底から絞り出す声。
 ただ、先程と比べて弱弱しい。

 同時に――美琴の体を締め付けていた腕から、嘘のように力が失せた。


 美琴「熱っ!!うぁああ゛ああああ!!」

 その隙を見逃さなかった。
 人体模型の腕を振り解き、とにかくその場から離れようと駆け出そうとした。

 しかし、全身に力がうまく入らない。
 歩こうにも、頭が、体がふらついて、うまく動けない。
  
 炎は、すでに体のほぼ全体にまで行き渡っていた。
 外から見れば、すでに火だるまの状態といっていい。
 肌の細胞が高熱で変質し、激しい痛みを伴いながら膨れていくのが感じられた。

 体や髪についた火を消そうと、体や頭を揺らそうとしても消えない。
 視界も赤い炎に包まれていて、じわじわと暗くなっていく。

 出入口の外に引きずり出された、同行者。
 彼女の身に、何が起きているのかは分からない。


 ――とにかく行かなくては。

 1歩、1歩と燃え盛る足を動かして、床を踏みしめて。
 なんとか、出入口のすぐ近くまでたどり着いた。




 ――のだが。
 





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