294: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/12/03(月) 02:31:02.52 ID:GdWm0ugO0
そうこうしないうちに、ロッカーの前に立つ。
左すねがなおも痛み出すのをこらえながら、ロッカーの取っ手に手をかけて――そのまま引いた。
初春(良さそうなものは……無さげですね)
モップやほうきなどが複数あるのをそうぞうしていたものの、それらの類は見当たらなかった。
あれば引き戸に挟み込んで、てこの代わりに使えると思ったのだが。
しかし――ロッカーの隅に別のものが転がっているのを目にした。
初春(懐中電灯……ですか?)
やや古びた懐中電灯。
手にしてみると少し重みを感じたことから、電池は入っているようだ。
スイッチは金属の突起をスライドさせるものらしい。
試しにスイッチを入れると――弱い光ながらも光を灯しだした。
使えるようだが、電池が残り少ないようなので、やたらと使うわけにはいかないだろう。
懐中電灯を手にしたまま、視線をロッカーから黒崎のところに向け――ようとした、その時。
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