95: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/06/22(金) 22:58:02.91 ID:ca1gTGnY0
だけど。
――ずるい考えかもしれない。
ふとそんな思いが頭をよぎった。
正直、面倒なことは自然と人に押し付けてしまいがちで、そんな風にはあまり意識していない所がある。
しかし、今に限っては、目の前の同行者にお願いして押し付けるというのに対し、ある種の罪悪感さえ感じてさえいた。
刻命「ああ。構わないよ。君はそこで待っていてくれ」
同行者は嫌な顔をするどころか。
むしろ余裕があるのか、優しげな笑みを浮かべ、教卓の方へと安定した足取りで歩み寄っていった。
初春「…………」
言われるがまま、その場にじっと突っ立ちながら。
後ろめたさに近い感情を胸の内で渦巻かせながらも、構わず前へと進む同行者の背中を見守ることしかできなかった。
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