過去ログ - 青子「……」有珠「……ひどい」草十郎「……ごめん」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 19:37:47.48 ID:YJemFYN90

(えーと)


 俺はどこかに旅行でもしてたんだっけ、と草十郎は考えた。
 が、そんな記憶はない。では、昨日までの自分は何をしていたっけ? と考える。


(遊園地で、蒼崎と怖い魔女に追っかけられててた)


 あーそうだった、と草十郎はぽんと手を打とうとしたが、体中が痛くて簡単には動けなかった。
 目を開けることさえ苦痛なほどだ。
 でも耳だけははっきりと聞こえていて、なんだか怒っている感じがする少女の声がした。


 …………!………!!


 三咲町白犬塚の丘の上にある久遠寺邸は、丸ごと一族に買い占められていて、一般人の立ち入りは禁じられている。
 が、広い山のことだ。入ろうと思えば、どこからでも入れる。なのに地元の人間が久遠寺邸に入らないのにはわけがある。


(なんだっけ、呪われるとか、幽霊が出るとかそういう都市伝説的な?)


 いや、丘だから都市じゃないなと、草十郎はどこまでも暢気に考えていた。
 三咲市は、まだ発展途上の街だ。なんらかの伝説が発生したとしても、
 その上に『都市』という修辞句をつけることを地元の人間が躊躇うくらいには田舎なのだ。
 その『伝説』の中に、久遠寺邸には幽霊が自生しているという話があったのだ。



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