過去ログ - 青子「……」有珠「……ひどい」草十郎「……ごめん」
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/14(月) 21:20:09.41 ID:8eIhzJZJ0

「お待たせしました」


 ドアが開かれて、遠い物想いに誘われかけていた青子を、現実に引き戻した。


「こんにちは。唯架です」


 と、戸口に立ったその少女は挨拶した。
 細面の閉じられた目、ふっくらとした唇、肌理のこまやかな頬に、健康そうな艶があった。
 改めて見ても、確かに美人だった。
 だが、成熟した女の美しさではない。どちらかというとまだ産毛の似合いそうな、少女の美しさだ。


「お久しぶりね、唯架。
 巡回の最中だってのに悪いわね」


 席を立って、青子も挨拶を返した。
 そして両人は向かい合って坐った。


「実は……」


 と、青子は口を開きかけて、戸口にあの鴉のような男が佇んでいるのに気がついた。
 人に聞かせられるような話ではない。


「すみませんけど、席を外してもらえない?」


 青子の視線の意味に気がついて、唯架が男を振り返って言った。



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