過去ログ - 青子「……」有珠「……ひどい」草十郎「……ごめん」
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66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/14(月) 21:39:36.12 ID:8eIhzJZJ0


「ちょっと、つきあってもらえませんか」

「?、…………」

「少し公園を歩くだけですよ。あんたに見せたいものがある……」

「なんでしょう?」

「来れば分かるわよ。それとも、怖いのあんた?」

「怖いものなんか一つもないわ」

「だったら、つきあってくれてもいいでしょう……」



 いつになく青子は強引だった。
 信仰にとり憑かれ、今、私たちが拠り所としているもの――人間愛というやつがたまらなく憎かった。
 人間愛は浮気な恋人に似ている。
 離れなければ不幸になっていくだけであり、離れれば惨めになる。
 かといって足蹴にすれば、傷つくのは自分の方なのである……。


「いいでしょう」


 と、唯架が頷いた。



「少し待っていただけますか? すぐに支度をしますので……」


「支度なんかいらない。一時間もすれば、ここに戻ってこれる」



 青子のその言葉に、唯架の頬がわずかに強張った。青子の悪意をはっきりと感じとったようだった。
 付いていってはならない。
 彼女はそう判断し、備に準備してあった仕掛けを使おうと手を伸ばした。




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