35: ◆IZLwGhF6Cg[sage]
2012/05/10(木) 19:46:21.35 ID:4uUsskpWo
ルナストル「そうか、国を追われたか」
シルマール「はい……」
ルナストル「ふーむ……しかしあやつの息子が暗殺者とはのぅ……」
シルマール「違います!なんですか、さっきから暗殺者っていうのは」
ルナストル「さっきの隠身の術じゃよ。周りのアニマに自分を溶け込ませる技じゃ。西方の暗殺者集団の技じゃが、違うのか?」
シルマール「いえ、あれはとっさに……」
ルナストル「自分で考えたというのか?」
シルマール「はい……」
ルナストル「ふふふっ、面白いやつじゃな」
シルマール「それより、この家の周りのことのほうが私は不思議です」
ルナストル「ほほぅ」
シルマール「先生は突然、木の中から現れました。あれはどういうことです?アニマだけを見ているというのは……」
ルナストル「そのままじゃよ。シルマールといったか。お主の目は何を見ている?」
シルマール「え……それは……光の反射とかそういったものでは……」
ルナストル「いや、違う。世界中の人間は全てがアニマを見ておるに過ぎんのじゃ」
シルマール「アニマを?」
ルナストル「物体を見ているのではなく、その内包しているアニマのみを見ている」
シルマール「アニマのみを……」
ルナストル「じゃから、わしが木の周りのアニマに細工しただけでそこに木があると、そしてないと思い込む。実際はあるのにじゃ」
シルマール「アニマを……ずらしたと?そんなことが……?」
ルナストル「わずらわしいのは術の研究の邪魔じゃからの」
シルマール「すごい……」
ルナストル「それより、シルマール。お主はこれからどうするつもりじゃ?」
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