過去ログ - サガフロンティア2SS
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36: ◆IZLwGhF6Cg[sage]
2012/05/10(木) 20:20:56.88 ID:4uUsskpWo
シルマール「あの……できればここで術を……」

ルナストル「まぁ、弟子の息子ということじゃから、しばらくはここにおっても良いが、わしは忙しいからの……」

シルマール「……」

ルナストル「ただ生きてゆきたいというのであれば、グリューゲルに戻って兵でもやるといえば歓迎されるじゃろう」

シルマール「彼らはお父さんを!お母さんを殺したんですよ!」

ルナストル「それが嫌なら他の国でもお主ほどの術士ならどこでも歓迎してくれるじゃろう」

シルマール「それも……兵としてですよね……」グッ

ルナストル「人を傷つけるために術を使いたくないか?」

シルマール「……」ググッ

ルナストル「父を母を殺したやつらに復讐がしたくはないのか?」

シルマール「なんでそんなことを……」ギリッ

ルナストル「いや、お主の話を聞いている限り、父や母が本気でやつらに術で攻撃していれば殺されずに済んだのではないか?」

シルマール「何が言いたいんですか!!」

ルナストル「それともお主が本気で相手を殺そうと思えば……」

シルマール「いい加減にしてください!なんでそんな質問をするんですか!」

ルナストル「わしじゃったら相手を傷つけてでも逃げる、いや、勝つじゃろうがな」

シルマール「えっ……それは……」

ルナストル「大切な人を守るためでも、大事なものを守るためでもないぞ?」

シルマール「……」

ルナストル「術士として最高の高みを目指すためじゃ」

シルマール「お父さんだってそれを目指していました。それに私だって……」

ルナストル「シルマール。お主は才能はあるかもしれぬが、甘いのぅ」

ルナストル「つまり、わしはそんな善人ではないということじゃ」

シルマール「ここで術を教えてはいただけないと……」

ルナストル「ああ、何も教えんよ?」

シルマール「そうですか」

ルナストル「お主が勝手に覚えるだけじゃ」

シルマール「え?」

ルナストル「ほれっ、そこらにあるどんな道具でも武器でもよいぞ?わしに向かってくるがいい。[ピーーー]つもりでな」

シルマール「どういうことですか」

ルナストル「修行だけで術の高みまではいけんよ。実践で証明せねばな」

シルマール「!」

ルナストル「つまり、わしを倒してみよ、といっておるのじゃ、くふふ」

ルナストル「なぁに、お主なんぞここから動かず倒して見せるぞ?」

シルマール「うっ……ううっ……」

シルマール「うああああああああ!」

カッ


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