過去ログ - れいか「初めてが私じゃ駄目ですか?」
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1:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:55:50.81 ID:66p1CcFBo


 最近、誰が言い出したわけでもないのに、ふしぎ図書館に集まることが多くなっている。

「変身したあとの姿を見ると、いっつも思うんだけど」

 そんなある日、そう言い出したのはやよいだった。

「マーチって、とってもモフモフだよね」

 緑川なおが、ではない。あくまでも、キュアマーチが、なのだ。

「あー、そやなぁ」

 最初に賛同するのはあかね。

「あれは、確かにモフモフやな」

「なにそれ」

 苦笑気味に尋ねるなお。

「モフモフは、モフモフやけど?」

「ニュアンスはなんとなくわかるんだけど」

 悪口でないことはわかるし、好意で言われていることもわかるけれど、モフモフなんて形容だとまるで……

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2:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:56:37.76 ID:66p1CcFBo

「なになに、何の話?」

 キャンディやれいかと一緒にアクセサリを弄っていたみゆきがやってくる。

以下略



3:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:57:14.72 ID:66p1CcFBo

「私はしてみたいんだけどなぁ」

「わかったわかった」

以下略



4:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:57:41.62 ID:66p1CcFBo

「例え話ですから、ここには綿アメはありませんよ」

 れいかがキャンディを抱き上げながら、なおの隣に並ぶように立った。
 そのままキャンディを左手に寄せて、右手でなおの髪に触れる。
以下略



5:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:58:09.78 ID:66p1CcFBo

「そっか。敵がいないのにプリキュアになるのもおかしいよね」

 世界の何処かには、部屋の掃除のためだけにプリキュアに変身する、とってもフリーダムでハートキャッチな人もいますけれどね。

以下略



6:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:58:37.04 ID:66p1CcFBo

「うーん……」

「駄目かなぁ、なおちゃん?」

以下略



7:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:59:05.08 ID:66p1CcFBo


 困ったように笑うなお。
 確かに、されたくない程嫌なこと、ではないのだけれど。
 なんとなく押し切られてしまった感がある。
以下略



8:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 22:59:31.46 ID:66p1CcFBo

 でも、そんな悩み方は自分じゃない。
 相手が誰であろうと、嫌なことは嫌とズバリ言える直球勝負。それが自分だったはず。
 第一、そもそも嫌じゃない。

以下略



9:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:00:09.97 ID:66p1CcFBo

 うん、微笑ましいじゃないか。
 敵を倒して喜んで抱きついて。それは悪いことじゃない。仲間だし。

 友達同士で……
以下略



10:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:00:37.60 ID:66p1CcFBo

 れいか?

 そして自分は、抱きしめられているだけじゃない。
 自分も、れいかを抱きしめている。
以下略



11:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:01:05.82 ID:66p1CcFBo

 弟達が横になった自分を見下ろしている。
 どうやら、考え事をしながらうたた寝してしまっていたらしい。
 だったら、今のは夢?
 夢の中で自分はれいかと……
以下略



12:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:01:33.84 ID:66p1CcFBo

「それで、れいかは何の用事? こんな時間に家を出てきて大丈夫なの?」

「大丈夫、イザとなれば、本棚から図書館経由で帰るから」

以下略



13:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:02:04.86 ID:66p1CcFBo

「ですから、みゆきさんとの約束を違えろとは言いません」
 
 それはそうだ。となおも思う。
 何の理由もなしにみゆきとの約束を破れ、と平気で言うようなれいかだったりしたら、なおだってこんな付き合い方はしていない。
以下略



14:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:02:27.98 ID:66p1CcFBo

 なおは先に縁側に座ると、れいかを招くような仕草で座る場所を示す。
 うなずいて、示された場所……なおの隣に座るれいか。


以下略



15:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:02:54.75 ID:66p1CcFBo

 別に構わない。
 理由はわからないけれど、れいかが言うのだから、それなりの理由があるのだろうとはなおも思う。
 それに、弟達に正体がバレる心配もない。

以下略



16:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:03:22.99 ID:66p1CcFBo

 落ち着きなよ、と、なおは言いたかった。
 それなのに言葉が出てこない。
 れいかの眼差しに言葉すら吸い込まれるような気がして、なおは何も言えない。

以下略



17:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:03:52.76 ID:66p1CcFBo

 だから、なおはれいかの肩に手を伸ばす。

「れいかがいいよ!」

以下略



18:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:04:20.26 ID:66p1CcFBo




 その夜、なおが寝床に入る時間はいつもより少しだけ遅くなった。
以下略



19:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:04:50.52 ID:66p1CcFBo

 そして翌日。
 皆がふしぎ図書館に集まるのを見計らって、なおは言う。

「皆に謝りたいことがあるんだ」
以下略



20:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:05:17.98 ID:66p1CcFBo

 んー? と首を傾げながら二人を眺めるみゆき。そしてキャンディ。

「んー? よくわからない……」

以下略



21:VIPにかわりましてSMILEがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 23:05:45.57 ID:66p1CcFBo

「なに?」

「オオカミさんに、モフモフしていい?」

以下略



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