過去ログ - もしP3のアイギスがフルメタの相良宗助軍曹っぽかったら
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2012/05/08(火) 09:53:58.47 ID:HEO+BsUlo
伏見千尋は命の危機にあった。
「命まではとらないであります。名前と所属、それに目的を速やかに自供せよ」
「え……!? あの……えっと……」
終礼が終わるなり体育館裏へと直行した伏見は、背後から何かを突きつけられ、
更には背後に居ると思しき女性に命令され、叫ぶ事も振り返る事も許されないという状況に陥っていた。
突きつけられているのは拳銃だろうか。
ゴリゴリと押し付けられている冷たいそれは、
刃物とは違って命を奪った瞬間を感じ取る事なく生命を刈り取る事ができる為、
近代においては非常に有用な武器として扱われてきた。
「もう一度問う。湊さんに手紙を送ったのはあなたでありますか?」
「え……み、なと、さん……?」
何故背後に居る人が、"あの人"の事を名前で呼んでいるのだろうか。自分だってまだ苗字呼びなのに。
恐らく背後の人物は女性であり、そして下の名前で呼び合う程度には仲の良い間柄という事だろうか。
それはすなわち、自分などが入り込む隙間なんか、端からなかったという事だろうか。
その事実に行き当たったとき、気がつけば彼女の頬から涙が伝わり地面へと落ちていた。
「恐怖に当てられたのでしょうか。感情を露にするのはスパイ失格であります」
「だーかーらー、スパイじゃないって言ってるでしょうが!!」
瞬間、先ほどまでとは別の女生徒と思しき声と共に、
スパァン!!とやたらと良い音が体育館裏を包み込んだ。
一体何が、と思ったら、そこには拳銃を手にした金髪の女生徒に、
ハリセンを手にしたカーディガンを羽織った女生徒に、それだけでなく伏見の想い人の姿があった。
「有里、さん……」
「ごめんね、大丈夫だった?」
有里は非常に後悔していた。
アイギスの真意にいち早く気づいていれば、伏見をこんなにもおびえさせる事もなかっただろうに。
というか、軽くトラウマものだろう。
「……私、ごめんなさいっ!」
一体なんと声をかけたものか、そんな事を思案しながら涙を流す伏見の元へと歩んでいく有里だったが、
伏見は逃げるようにその場を走り去っていく。
彼女を追いかけるべく有里は背後に足を向けるが、それは叶わなかった。
というのもそれと共に、有里の脳内にタロットカードのアルカナ"正義"の逆位置が思い浮かんだからだ。
完全に、コミュリバース状態である。
これでは会話もままならないだろうと、有里は諦念した。
しばらくの間、悲しみに耽る伏見の心を取り戻す事に専念する羽目になったのは、言うまでもない。
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