2:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/08(火) 22:07:37.31 ID:J+4mAWs60
――記憶の凍結?
そんな能力の使い道、聞いたことがない。
唖然とした硲の目の前で、涙は何かをブツブツと呟きながら、
青年の額の前で指をゆっくりと動かした。
トン、と指先が触れた額が白く光る。
「……完了。どうかな?」
一呼吸程間を置いて、涙は顔を上げた。
ほんの少ししか時間が経っていないというのに、
彼女の顔は汗まみれだった。
とてつもない集中力を使ったと見える。
青年は暫くの間固まっていたが、やがてガクリと首を垂れ、
その場に崩れ落ちた。
慌ててそれを支えた泉の前で、涙は軽く首を傾げて、
手で汗を拭った。
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