6:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/08(火) 22:10:49.43 ID:J+4mAWs60
押し殺した声でそう言われ、
涙はきょとんとして自分を指さした。
「あたし?」
「…………」
歯を噛んで硲は地団駄を踏むように強く地面を蹴った。
「とにかく僕は反対だ!
そいつを入れるなら、僕が代わりに出て行く!」
「へぇ……」
涙が顔を上げて硲を見る。
「あんたに出て行かれると、日常生活を行う上で結構困るね」
「なら……!」
「でも駄目。この子は連れてくって決めたから。
出ていきたいなら出ていきなさい。止めない」
涙のはっきりとした声を聞いて、
硲は殴りつけられたかのようにその場でよろめいた。
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