20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/17(木) 21:20:51.16 ID:4dACVVix0
「上位個体」
小さな声で自分の名前を呼ばれた。
その声音はオリジナルに似て非なるもの。
「お姉様との暮らしは、幸せですか」
淡々と放たれた問いに、こくりと打ち止めは頷いた。
お姉様との暮らしは、凄く凄く、幸せだ。
「そうですか」
100032号は泣きそうな、笑いそうな、悲しそうな、そんなあべこべな顔をした。
打ち止めは下位個体たちはこんなにも感情豊かになったのか、と顔には出さず驚愕する。
そうなるようにしてくれた人間は、考えるまでもない。
「その記憶だけは絶対に忘れないで下さいね、とミサカ100032号はお願いします」
ぺこりと頭を下げて、100032号はその場から立ち去った。
その後ろ姿を、打ち止めはぼんやりと見つめていた。
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