過去ログ - P「エージェント菊地真?」真「はいっ!!」
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291:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 12:50:43.67 ID:J+3K2cVO0


***


以下略



292:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 12:51:34.45 ID:J+3K2cVO0


「基礎が終わると、今度は例の如月家に代々受け継がれてきた歌唱法を特訓することになったの。それがさっき真が言った
 『鳥籠特訓』よ……」

以下略



293:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 12:52:14.50 ID:J+3K2cVO0


「小学校には通わせてもらえたけど、家に帰ればひたすら鳥籠特訓。最初はそれが嫌で何度か逃げた事もあったわ。
 でもそのうち監視の人がついて、強制的に家に連れ戻されるようになったの。そして罰として次の日は学校に行かせて
 もらえなくなってしまう。それはもっと辛かったから、まっすぐ家に帰って鳥籠に入るようになったの」
以下略



294:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 12:52:51.37 ID:J+3K2cVO0

ちょっとご飯食べてきます。



295:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:00:50.92 ID:J+3K2cVO0


「鳥籠特訓をクリアする為には、特殊な調律をされた音叉を歌声で震わせる事が条件だったの。毎日一度だけ、父か母の
 どちらかがその音叉を持って地下牢に降りてくるの。そして一度だけその音叉の前で歌う。音叉が震えなかったらそれで
 終わり。またひたすら一人で特訓よ。食事もトイレも全部鳥かごの中。横にもなれないから座って寝ていたわ。この特訓
以下略



296:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:01:31.20 ID:J+3K2cVO0


「弟を失った事による父と母の落胆は大きかったわ。でもそれは息子を失った悲しみというよりは、一族の跡取りを失った
 事による悲しみの方が大きかったみたい。祖父達も同じだった。私はその時初めて、この家はおかしいと思ったわ」

以下略



297:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:02:23.98 ID:J+3K2cVO0


「私は家のことは正直どうでも良かったんだけど、でも歌うことは嫌いじゃなかったし、弟も私の歌を喜んで聞いてくれて
 いたから家の言うとおりに歌の特訓を続けていたわ。調子が悪いときやスランプの時は、自分から鳥籠の中に入った
 くらいよ。あんなに嫌がっていた鳥籠だったのに、私も狂っていたのかもしれないわね」
以下略



298:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:03:13.79 ID:J+3K2cVO0


「14歳になったある日急に声が出なくなってしまったの。歌はもちろん、日常会話すら支障が出てしまった。最初は風邪
 かと思ったんだけど、どうも様子がおかしい。結局原因が分からないまま、1週間ほど安静にしていたらまた歌える
 ようになったわ。でもその時、父がこの世の終わりみたいな顔をしていたの。それで母を問い詰めてみたら、これは如月
以下略



299:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:04:41.13 ID:J+3K2cVO0


「如月の人間は聴く人全てを魅了する魔性の歌を歌うことが出来る。でもこの歌声は、歌い手の命を削る呪いがかけられて
 いるの。私もこの声で歌い続ける限りはその呪いから逃れる事は出来ない。でも如月家が廃業することが決まった今、
 それで良かったって思ってるの。もうあんな特訓を誰もしなくてもすむし、大好きな歌に殺されるのは私が最後だから」
以下略



300:1 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/27(日) 13:05:38.80 ID:J+3K2cVO0


「765プロでの歌手活動は楽しかったわ。春香みたいな同じ道を歩む仲間にも会えたし、明るくて賑やかなレッスンも
 面白かった。私は竜宮小町も嫌いじゃなかったわよ。水瀬さん達からは歌だけじゃなくて、アイドル歌手としての
 可能性を教わったわ」
以下略



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