過去ログ - あやせ「-------------------あなたのことが好きです」
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41: ◆36m41V4qpU[saga sage]
2012/06/13(水) 01:03:20.58 ID:gfJUulNA0

「(ぷい)もう別に・・・・・・・良いです。
それに犯罪者の癖に、 たとえ咎人のお兄さんでも、その手って温かいし――――――」

気が付けば、 あやせは………髪を拭いてやっていた俺の手に自分の手を
俺の右手(指)に左手(指)を――――――――左手(指)に右手(指)を、
まるで俺に何かの手解きをするみたいに、 とても優しく添えてきた。


「お、おまえの手は冷たいな………………」



あやせは手を重ねたまま、 暫く黙っていたのだが………………


「―――――――――――違う」と口を開いたかと思うと


    あ__な__た__の__手__が__温__か__い__ン__でしょう?


と(こんな事言って良いのか分かんねーけど)艶めかしくて、 扇情的な
ぶっちゃけ、 魅惑して誘惑してるみたいな…………ヒリつく熱視線を俺に向けた。



「そ、そう言えば…………あやせ知ってるか?『手の冷たい人は心が温かい』って話」

俺は結局………視線を逸らして、 ついでに何とか話も逸らそうとした。



あやせの髪はロングだが、 (当たり前の話だが)無限に長いわけじゃない。

俺はほぼ、 あやせの髪を全部拭いてやったってのに………………
あやせは、 自分の両手を―――俺の両手から、 離す素振りを全く見せなかった。

俺の掌は……………あやせの前髪、 横髪、 後ろ髪、 毛先を
繰り返し――――――繰り返し
出口のないメリーゴーラウンドみたいに永遠と彷徨い続けている。

考えてみたら………………これって まんま俺自身の事みてぇーじゃねぇか。
答えの出ない質問の迷宮を延々とグルグル回ってる迷子みたいなもんだ。




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