過去ログ - 許嫁「末永く宜しくお願い致します!」その5
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293: ◆vF1GrLS8msUg[saga]
2012/06/29(金) 21:20:11.47 ID:NXzJ/D+AO

 『許嫁よ、今日からこの屋敷に一人増えることになった』


そういってお父様が一人の女の子を連れてきた。

この時、ずっと長い付き合いになるメイドと初めて出会ったのだ。

これまで病院でも、屋敷でもあまり出会ったことがないような、ぶっきらぼうな子。
最初の印象は、ちょっぴり怖そうといった感じ。

でも、不思議と仲良くしたいと思った。
なぜなら、表情を表に出さない、人付き合いの悪そうな所が、どことなく初めて私の家にやって来た男くんと被って見えたからだ。


 『じゃぁ、メイド。 私たちこれから姉妹だから! 私お姉さんだからね!』


男くんに対するように、出来るだけ明るく振舞って挨拶をしてみる。

この時、私は本気でメイドが私と同じか少し下の年の子だと思っていた。
この時のメイドはお父様に救われる前の環境が原因で、背丈も低く痩せていたからだ。

後から、メイドの方が6歳も年上だって聞かされて恥ずかしい思いをする事になる。
そして、この後メイドは遅めの成長期を迎えすぐに身長も抜かされてしまうのだけど。

でも、そんな未来を知らない私は、初めての同年代の女友達が出来そうで凄くはしゃいでいたのを覚えている。

メイドがこの時、どんな想いでいたのかも知らずに。

この日、メイドとの出会いはそのようにして終わった。




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