過去ログ - 安心院「『とある魔術の禁書目録』か」 -SS速報VIP

過去ログ - 安心院「『とある魔術の禁書目録』か」

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156:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:10:57.26 ID:Zibvv5F80
「白井さんと御坂さんは忙しいだってねー」

「白井さんはパトロール中ですし、御坂さんも今何か忙しいみたいですよ」

「ふーん？　また噂の男の人でも追いかけてるんじゃないのかなー」

以下略

157:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:11:40.83 ID:Zibvv5F80
　佐天と初春の球磨川に対するイメージはまるで違う。
　所詮佐天は球磨川を飛行船の放送内容でしか聞いておらず、顔すら知らない。
　初春は持ち前の技術であらゆる手段を駆使し球磨川の情報を得ようとした。大きな声では言えないが、学園都市のみならず日本の各主要都市のサーバにもハッキングを試みた。
　が、結果は全て思った通りにはいかなかった。
　球磨川禊という人間のデータは何処にも存在していなかった。

以下略

158:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:12:29.29 ID:Zibvv5F80
「――」

　初春の顔から一瞬表情が消える。
　そして、次第にまるで赤く熟れた果実のように、真っ赤に染まり始めた。

以下略

159:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:13:04.55 ID:Zibvv5F80
　後方から初春の声がする。
　何故か小柄な初春の姿が自分よりも高い位置に見えた。
　その上、どんどん初春の姿が小さくなっていく。

以下略

160:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:13:59.67 ID:Zibvv5F80
　人がいた。
　自分の下敷きになる形で、俯せで倒れている人の姿があった。

「……どうしよう……」

以下略

161:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:14:35.90 ID:Zibvv5F80
初春の声でも、佐天の声でもない声がした。
　それは、2人の耳よりも低い場所から聞こえた。

「……え」

以下略

162:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:15:14.12 ID:Zibvv5F80

「本当にごめんなさい……」

　公園の近くにあるおしゃれなカフェに佐天涙子、初春飾利、蝶ヶ崎蛾々丸の三人は居た。
　佐天と初春は季節の果物が大量に使われている期間限定ケーキ、蛾々丸は紅茶をそれぞれ注文しており、蛾々丸は幽雅な仕草で紅茶を静かに啜っている。

以下略

163:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:16:00.54 ID:Zibvv5F80
「蝶ヶ崎さんは何処の学校に通ってるんですか？」

「今はまだ通ってはいません。転校手続きの最中でして、以前まで私が通っていた高校は廃校になってしまったんですよ。不慮の事故なので仕方がありませんが」

「へー、大変でしたねぇ」

以下略

164:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:16:31.90 ID:Zibvv5F80
「……それはそれは、この方は優秀な方なんでしょうねぇ」

「初春はすっごくパソコンに強いんですよ！」

　佐天と蛾々丸は何の違和感もないかのように、普通に会話を続けている。

以下略

165:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:17:20.84 ID:Zibvv5F80
「あれー、御坂さん。さっき電話した時用事あるって言ってたのに何でこんな所にいるんです？」

「ちょっとね、今人を探してるの。……ていうか、佐天さん達が男の人と居るなんて珍しいわね」

　美琴は静かに紅茶に口をつけている蛾々丸を見た。

以下略

166:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/20(日) 00:18:30.95 ID:Zibvv5F80
「………そう」

　紫電が一際激しく散った。
　まるで、天敵を見つけた野獣が相手を威嚇をしているかのように。

以下略

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