過去ログ - 安心院「『とある魔術の禁書目録』か」 -SS速報VIP

過去ログ - 安心院「『とある魔術の禁書目録』か」

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81:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:12:04.58 ID:bHqkDaoK0
　テレビを蹴り飛ばそうとした鶴喰を慌てて善吉が抑える。

「何だ、故障か？」

　上条が適当にリモコンを操作して別のチャンネルへと変更するが、どの局も同じように画面は暗転している。

以下略

82:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:12:47.55 ID:bHqkDaoK0
『いやぁ、僕初めて学園都市に来たんだけど、うわさに聞いた通りすごいね！　みんな頭に電極刺したり薬を飲んだりして化け物みたいな力を手に入れてるなんて、気持ち悪ーい！　ここにいる学生はみんなもう人間じゃなくて改造人間なんだね』

　テレビ画面でいきなり学園都市のアイデンティティを否定する球磨川。
　だが、それだけでは止まらない。
　最低の負は何処までも墜ち、落とす。

以下略

83:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:13:21.60 ID:bHqkDaoK0

以下略

84:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:14:10.21 ID:bHqkDaoK0
「な……！？」

　上条と美琴が唖然とする。
　学園都市に十二人しか存在しない最高権力者達、それが学園都市統括理事会。
　彼らが持つ権力は絶大で、その上に存在する学園都市統括理事長という存在が半ば都市伝説化している学園都市では紛れもないトップの人間達だ。

以下略

85:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:15:24.04 ID:bHqkDaoK0
『一つ、レベル1以上の能力者の会話の防止』

『一つ、レベル1以上の能力者の二足歩行禁止』

『一つ、レベル1以上の能力者の衣服着用の厳罰化』

以下略

86:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:15:52.16 ID:bHqkDaoK0
　政見放送のつもりだろうか、球磨川がスラスラとマニフェストのようなものを口にする。
　だが、いったい誰が今球磨川が口にした言葉をちゃんと理解できているというのだろうか。
　耳には入ってきても、脳が理解を拒む。
　大真面目に、大法螺を吹きながら、球磨川禊という男は真摯に出鱈目を働く。
　異常、というよりも不具合。

以下略

87:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:17:13.72 ID:bHqkDaoK0
　そこで映像がブツン、と切れて再び画面が暗転する。
　病室に静寂が訪れる。
　江迎怒江という人間と共に行動しているという時点で、上条と美琴にも球磨川という人間がどれほどの者かは予想していた。
　だが、予想と現実はあまりにも違った。
　ありえるのか、と疑いたくなる。

以下略

88:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:19:54.09 ID:bHqkDaoK0
「……やーれやれ、理想を語ってばっかりの子供ってのはこれだからやーだ」

　鶴喰がため息を吐きながら首を振る。

「でも、そういう子供の我儘を聞いてあげるのが大人だし仕方ないね」

以下略

89:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:21:30.29 ID:bHqkDaoK0
「っ！？」

　突然部屋にまた上条の知らない声が響き渡った。
　と、同時に上条の頭に何か柔らかい感触が触れていることに気が付いた。

以下略

90:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:22:10.05 ID:bHqkDaoK0
「さて、僕は鶴喰くんに呼ばれてここに来たわけだが、内容は上条くんの治療だろう？　上条くんの右手は僕から見ても中々興味深いよ。僕にも『スキルを無効にするスキル』というのはあるが、上条くんの右手は『スキルを無効にするスキル』を無効にしてしまう。堂々巡りの無限回廊みたくね」

「じゃあ、治せないって事なのか？」

「なわけないだろう。大怪我をした主人公を治す役は普段以上の力を発揮するのが物語のお約束ってもんだぜ。安心しなよ(安心院さんだけに)」

以下略

91:悪平等　 ◆UWn7rE7hmxR/[sage saga]
2012/05/17(木) 21:22:51.94 ID:bHqkDaoK0
　よくわからない解答をした安心院なじみが一通り右手を除く上条の全身に触れる。

「……さて、上条くん。体を動かして御覧」

「……おお！　全然痛くねぇ！」

以下略

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