130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/06/07(木) 01:18:11.19 ID:mtLPM3s8o
車の中で私は涙が止まらなかった
斎藤がいるのだから抑えようとは努力してみたけど
抑えようと思えば思うほど後から後から涙が溢れ出た
でも、斎藤は私に何も言わずに黙って運転をしている
屋敷に着くなり、私は急いで車を降り部屋に向かおうとした
しかし、お嬢様と呼ぶ声に止められる
斎藤「本日のご夕食は、いかがなさいますか」
紬「……いらないわ」
斎藤「承知いたしました」
それ以上は何も言わずに、いつものようにお辞儀をして下がる
彼は察しが良いからきっと私と澪ちゃんとの間で何があったのかはお見通しなのだろう
部屋に入り、服も着替えずにベッドに倒れ込む
今はもう何も考えたくなかった
ただ、そう思っていても頭は勝手に何かしら思い描いている
私の頭なのに自身の意志とは関係なしに
さっきから思い出したくもないことばかりが頭に浮かんでくる
頭にスイッチがあってそれを切れば一切の思考が止まれば便利なのに
私はただ目を瞑って
意地悪な私の脳みそと戦っていた
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