過去ログ - 紬「デコとボイン」
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131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/06/07(木) 01:21:11.23 ID:mtLPM3s8o


 気づいた時には部屋は真っ暗だった
 さすがの私の頭も私自身の苦悩には耐え切れずに睡眠をとることで
 スイッチを切ったのだろう

 ベッドに倒れこんでそのままだったはずなのに掛け布団が被さっている
 きっと菫だ

 明かりを付けて時計を見ると3時を指している
 少し寝て頭がスッキリした気もした

 もしかしたら夢だったんじゃないかと思ったが
 鏡に映る赤く腫れぼったい目が今日のことは現実だと教える

 部屋にあるテーブルの上にはラップに包まった少し大きめのおにぎりが2つあった
 脚本を書いていた時に夜食として菫に作ってもらう際
 普通のサイズより大きめの方がおにぎりとして存在感があって好きだ
 と私はそうリクエストしたことがあった
 なのでこの大きめのおにぎりも菫が用意してくれたものだろう
 
 しかし、菫には悪いが今は何も食べる気にはなれなかった
 私の為に握ってくれたのに何も手を付けられていないおにぎりを見て菫は何を思うだろうか

 外は雨が降っている。雨音は強めだった
 この強さならきっと、朝になっても降り続いているだろう

 この雨が私をより一層感傷的にさせる


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