16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/05/19(土) 00:03:09.26 ID:o3uW977ro
私はその風で髪の毛が乱れないようにしっかりと手で抑える
近くで「キャッ」と幼い女の子が小さな悲鳴を上げる
どうやらさっきの風に驚いて持っていたキャラクターものの風船を離してしまったみたいだ
きっと露天でお母さんに買ってもらったものだろう
桜の木の枝の間を縫って空へ舞い上がっていく
私は風船がその枝のどれかに引っ掛かればいい
そうすれば木登りが得意な、そう例えばりっちゃん
りっちゃんなんかはきっと木登りが得意だろうから
どれかの枝に引っ掛かればきっとその風船はまた女の子の元に戻るんじゃないか
そう思いながらじっとその風船の動向を見ていた
澪「ねぇ、ムギ」
不意に澪ちゃんに呼ばれて目が合う
どういう訳か彼女の顔は私の顔のすぐ近くにあった
これ以上近づけばきっと私と澪ちゃんは……
そう思った瞬間、また風が吹いた
160Res/113.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。