過去ログ - 綾野「私が死者」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)
2012/05/20(日) 00:45:32.63 ID:5OkhKKO/o

朝、目覚ましをセットした時間よりだいぶ早く起きる。
いつもと違う環境で寝ると、どうしてもゆっくりと眠ることができない。
別段眠気があるわけでもないし、三つ目の目的、墓参りのために早めに準備することにした。

勅使河原の作った?朝食は、朝食と思えないほどやたら豪華だった。
もしかしたら、ただ見栄を張っているだけなのかもしれない

外に出ると、まさに雲ひとつ無い青空だった、日差しは暑いが、雨が降っているよりマシだろう
目的地である墓地までにはそれなりに距離があったが、案外早く着くことができた。

ここの墓地には、僕の祖父母と母親、僕の叔母である怜子さんが眠っている。
そして災厄で命を落としたクラスメイトのお墓もいくつかある。
だからこの墓参りはクラスメイトと会うという目的も含んでいる
母さん達の墓を掃除して、花を供える。
僕には当然母さんとの思い出はない、怜子さんと過ごしたはずの半年間も、完全に記憶から抜け落ちてしまった。
でも、何もかも忘れてしまったわけではないのだ。
体が、覚えている、ここに来ると感じる懐かしさ、
母さんが、怜子さんが、おじいちゃんとおばあちゃんが確かにここにいる。
僕は静かに手を合わせると、墓地の奥の方に向かった。



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