76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)
2012/06/19(火) 00:33:46.92 ID:tI2iO+r/o
薄暗い教室の中、私は包丁を持って立っていた
教室では皆が静かに授業を受けている
私はしばらく呆然としていたが、自分のやるべきことを思い出した
「死者を……死に……」
そうだ、私がやらなくちゃ、でも……一体誰が死者なんだろう?
クラスの皆を見渡す、どうしてもこの中に死者がいるとは思えない
しかし、誰か一人が死者なんだ、それは間違いない、私が止めなくちゃ……
もう一度教室を見渡す、欠席者はいない、全員席に付いている
死んだはずのクラスメイトもなぜか生きているが、そんなことは重要ではない
あれ……私の席にも誰か座っている……
私の席には、紛れもなく私自身が座っていた、もう一人の私がこっちを向いた気がした
足元が突然蟻地獄のようになり、私の体を飲み込んでいく
私のまわりの視界がくるくる回り出し、私は闇の中に沈んでいく
私も死んでしまうのだろうか、嫌だ、死にたくない
私は必死にもがき、叫ぶがそれは全く意味を成さなかった
そして私の意識も徐々に薄れていって…………
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