126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2012/06/09(土) 21:01:13.87 ID:01viZwqh0
「真殿、今日は遅くなる前に帰るほうがよろしいでしょう。
なにやらお疲れのご様子」
貴音が抑揚のない落ち着いた声で言った。
普段はこうだが、正確にはこちらが裏の顔だ。
この姫のいつもは見せない、本性というものを真之丞は知っている。
「はあ、しかし、今しばらくここにいることにしましょう」
「逃げ遅れると、いただきますよ」
妖しく笑いながら貴音は言った。
口元を扇子で隠している。
昨年の夏、真之丞があげたものだ。
「はて、何をです?」
「あなたをです」
くくく、と妖しくまた、微笑んだ。
338Res/186.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。