142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2012/06/09(土) 22:10:41.83 ID:WsHDntHw0
「みき、年貢の納め時だ」
言って、右手を掴む。
「え、何のことでしょうか」
とぼけた表情で言う。
そのまま引き寄せて捕らえようとすると、左足を払われた。
「うをっ」
そのままつんのめる。
剣の修行を積んだ侍にはあってはならぬ体勢である。
みきの腰帯を掴もうと一瞬触れる。
しかし、ひらりと軽い身のこなしで躱された。
ばしゃん、という音。
危なかった。
もう少しで、顔から地に着きそうなところをなんとか持ち直す。
「まあいいか」
そう呟いて、娘を追いかけた。
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