15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/19(土) 16:39:14.63 ID:PUm5wcli0
二
「これ、真之丞。
呆けた顔で空ばかり見て、どうしたのです?」
静かに座りながら言う。
「ええ、ちと昔のことを。
しかし、私はそれほど間の抜けた顔をしていましたでしょうか」
「侍にあるまじき顔。
おまえは母の私から見ても中々に整った面をしているのですから、
いつでも凛としていなくてはなりませぬ。
それをくずしてよいのはこの私が死んだ時のみです」
「はあ、そのお言葉は何度か頂いておりますゆえ」
そう頷く。
「そろそろ、妻を娶るのも良い年頃……」
ちらりとこちらを見て言った。
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