177:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/06/16(土) 22:32:48.76 ID:iK2FkONM0
「でも、ここを登ったら境内だよ」
やよいが言った。
百を越えたところで数えるのをやめている。
「早いところ解決して、お団子食べよう」
「帰れると良いね」
「やよい、不吉なこと言わないでよ」
「ごめんごめん。
ふたりなら何とかなるよね、きっと」
「下手して危なくなったらあんたを差し出して逃げれば良いしね」
さらりととんでもないことを言う。
「わ、あたしもおんなじこと考えてた」
やよいがうきうきとした表情で答える。
なるべくすんなりと事が終わりますようにと、みきは祈った。
「話してるうちに着いたね」
肌寒い空気感の中、やよいは話かけた。
みきは大きく息を吸い込んで声を張り上げ叫ぶ。
「こちらは名無子町奉行所である。
不老不死の件で参った、ご住職はおられるか!」
ひゅうと風が吹く。
と、そこには錫杖を手にする男の姿が、いつの間にかあった。
338Res/186.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。