242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2012/07/08(日) 21:17:12.05 ID:n9gQtJ6k0
「どうだ、真」
「悪くない。
いや、良いものだ」
「決めたか」
「そういう訳にはいかぬ。
さらに吟味しなくては」
はいはいと頷きながら律子が腰を上げようとする。
「あ、そうでした。
遠縁の刀鍛冶の娘が一振り持って来ているのです。
先程着いたばかりで」
「ほう、それを見たいの」
千早太が興味津々に言う。
真之丞も、何か心の疼きを押さえられない感じがして、りつこの目を見た。
「今呼びましょう……、ひびき!」
生きていると、ふとしたことが重要であったということが多々ある。
そして大抵それは後から気付くものだ。
この時の真之丞がまさにそれであった。
とんとんと階段をおりてくる音。
「持って来た刀、見せてちょうだい」
「はい、ここに」
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