過去ログ - 真、まことの剣豪
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250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2012/07/08(日) 21:46:13.05 ID:rk+SvYZs0



「人の屋敷に無断で入るとは、無礼だと思いませんか?」
貴音が落ち着いた声で話す。

「く……この!」
みきは躰をよじって抗うが、固く縛った紐はびくともしない。

「逃げられはしません」

諦めたのか、みきは黙っている。

細く棒のような柱に手を後ろで縛られていた。

布の上からなので両手に紐の痛みはない。

「この屋敷に何か用ですか?」
ずい、と顔を近づけて問いかける。

「黙っていては分かりません。

それとも、言えない訳がおありなのでは?」

「そんなもの」

「何です?」

貴音の指先がみきの着物の胸元を開く。

「あ、いや」
恐怖の色が浮かぶ。

相手が悪かった。

これではこの先何をされるか分かったものではない。

やはり手を出すべきではなかったと、後悔が強く胸を締め付ける。


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