45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/21(月) 22:59:26.72 ID:sMurzLOZ0
「あの!」
はるかが、忘れてもらってはかなわぬといいたげに、
抗議の声をあげた。
「お侍さま、助けていただき、ありがとうございます。
お礼になりますかどうか分かりませぬが……
その男があたし、わ、私の大切なかんざしをもっております、
どうぞそれを……」
千早太が男の懐をあさる。
「綺麗だな。
しかしこれはいらん」
「では一体……」
消え入りそうな声で言う。
「そうだな、相手の大切なものはもらえん。
金という訳にもいかんしなあ」
悩む千早太の隣で、良策を思いついたとばかりに真之丞が言った。
「おい、双海屋に行こう」
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